2012年3月23日金曜日

三国志に本当にあんなに強い猛将達がいたんですか 1人で千人くらい倒すほど…いわ...

三国志に本当にあんなに強い猛将達がいたんですか



1人で千人くらい倒すほど…いわゆる一騎当千







いません!



史実的に三国志最強と言われる「典韋」や「許褚」であっても一度の戦いで千人を倒したという記録はありません。



典韋は、張繍が謀反したとき、曹操を逃がすため陣門に立ちはだかって敵の侵入を防ぎました。その際、「戟を一振りすると敵の十数本の矛が砕かれた」とはありますが、敵を千人も討てずに陣没しています。



許褚も、潼関の戦いで渡河の途中、馬超軍一万が曹操を急襲した際、親衛隊百人余りだけで曹操を守りきりましたが、敵を千人も討てていません。



騎馬最強と言われた呂布も同様です。



ちなみに張飛ですが、

長坂の戦いのとき一喝はしたようですが、史実では小説と異なり橋を落とさせてから叫んだものです。橋が落ちていれば対岸の相手は当然誰も渡って来れませんので、張飛の一喝は逃げる際の単なる捨て台詞でしかありません。








主要武将を倒し、その軍そのものを無力化させた。

とか、その手のエピソードの解釈を膨らませて

考えたワードじゃないですかね。



蜀書・関羽伝に



曹公使张辽及羽为先锋击之。

羽望见良麾盖,策马剌良于万众之中

斩其首还,绍诸将莫能当者,遂解白马围。



とあるのですが、顔良という将を討ち取られるなり

兵士達は戦意喪失してしまい

軍そのものが無力化したようです。

万衆の中と表現されるほどの密集地帯に突っ込んで行き

大将首を挙げて来たのですから、それはそれは

信じられないほどの出来事だったでしょうけどもw



このような現象は現在でも見られますよ。

例えば、喧嘩で10対1の状態であったにも

関わらず10人側の実力者1名が、1人側の人間に

1発でKOされようものなら、残りの9人もその様を見て

怖気づき四散逃亡なんてのもよくあること。

これに勝った1名側は、それはそれは物凄く強い男だと

噂が広まる事でしょう。

勿論、「10対1の喧嘩に勝った人物」として

という尾びれも付くでしょう。



一騎当千なんて誉れもこれと同じじゃないですかね?

敵の頭を叩いて、兵の反抗する気を削ぎ

その軍そのものを無力化させるほどの武威を誇っていた

将をそのように呼ぶのかな、と私は推察いたします。

兵も恐怖に駆られて戦えなくなったら、戦力にならないのと同じですからね。



将の命には末の末まで、絶対服従。

敵将の武威に恐れおののき

100の値が0になるまで、そんなことで

逃亡する兵士なんてありえない!

的な、考え方もゲーム等特有のものですよね。



兵士側にしてみても、不利になった戦そのものに

参戦する意義もなければ、意味もありませんから。

負け戦に参加すること自体が

給料は出ない+自分達の命も危うい、ですからね。

一騎当千の暴風雨なんぞに構っていられないでしょう。







実際にはいません。それは後世の脚色です。

個人の戦闘能力がいくら高いとはいえ、部隊そのものを殲滅することは不可能です。

そもそも、一騎討ち自体あまり行われておらず、歴史書などを見ても数える程しか有りません。

ただ、信憑性は怪しいですが、歴史書にも特定の武将が異常に強かった事を示す内容が有ることもあります(例えば、『後漢書』の「燕精兵萬餘,騎數千匹.布常御良馬,號曰赤菟,能馳城飛塹,與其健將成廉、魏越等數十騎馳突燕陣,一日或至三四,皆斬首而出.連戰十餘日,遂破燕軍」という呂布に関する記述。)が、といってもやはり一人じゃありません。

まあ、それができたら典韋も死ななかったでしょうしね。







長坂波?で張飛が橋の上で曹操軍数万に「われが張飛だ。命をかけて戦おうぞ」

と言ったら曹操軍からは誰も来なかった。というのは実際にあったそうです。

http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%89%E5%9B%BD%E5%BF%97-%E5%9B%B3%E8%A7...







個人の力で部隊を殲滅することはできません

ですが部隊を率いて部隊を殲滅することはできます

部隊の手柄は部隊長のものになりますから

部隊の統率力が高い人→戦場で活躍する人→強い人→一騎当千 となっていったのではないかと思います







例えば剣道の世界チャンピオンでも千人いっぺんに相手にしたらかてませんよ。そういう事です。







不思議ですよね~なんで昔の武将や侍なんかはやたら強いイメージがあるんでしょうね?でも、考えてみるとスポーツなんかでは記録は日々更新されていくもの…それを考えると昔の人間より現代の人間の方が強いのかなと思います。江戸時代の平均身長は今より10センチ低かったっていうし







ああ、それは小説の『三国志演義』での話ですよ。実際の歴史で一度の戦いで千人以上討ち取るような化け物が実在した訳ではありません。ていうか、一人の人物(将でも兵でも)が個々の戦いで何人倒した(殺した)かなんて誰も数えてないし記録も残ってません。



ただ、「関羽・張飛はそれぞれ一万人に匹敵する」なんて称賛の(警戒の?)言葉が史書に記されてたりしますから、そこらへんから誇張してお話を作ったのだろうと思われます。

まあ、一万人に匹敵ってのも「彼の才能は私の十倍」っていうのと一緒で、それ自体が誇張表現ですが(笑)。



実際に一人で千人倒せる剛の者は、今のところ三國無双(or戦国無双)の世界にしかいませんよ(爆笑)。







三国志は歴史風の読み物と解釈して下さい。



後付けで脚色や想像によって作られた創作ものです。

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